2015年12月15日に、CTM商標制度に関する改正案が欧州議会で可決され、改正案の大半の変更内容が2016年前半に実施される見込みです。今回の改正は、CTM制度導入以来最大の規模になり、より利用しやすく、費用対効果が高くなることが期待されます。

改正案の概要は以下の通りです。

① 呼び名の変更

今までCommunity Trade Markと呼ばれていたが、今後はEUTM (European Union Trade Mark)に変更されます。

また、その所轄機関も、従来はOffice for Harmonization in the Internal Markでしたが、今後はEUIPO (European Union Intellectual Property Office)に変更されます。

② オフィシャルフィーの変更

電子出願のオフィシャルフィーの費用体系が変わります。従来3区分まで900ユーロでしたが、今後オフィシャルフィーが1区分850ユーロ(2区分目50ユーロ、3区分目以降1区分あたり150ユーロ)となります。これにより、実際に使用しない商品・役務を含む出願がある程度抑制されることが期待されます。更新手続きのオフィシャルフィーも出願に合わせて変更される予定です。

③ 指定商品・役務に関して

新規則では、指定商品及び役務について、商標の保護範囲をわかりやすくするために、十分な “明確さ”及び“正確さ”を持って特定される必要があります。2012年6月22日より前に出願された商標の権利者は、改正案が発効してから6カ月以内に、指定商品・役務を特定するための宣誓書を提出することができます。宣誓書によって、クラスヘディングの文字通りの意味を越えた商品または役務が保護できます(出願当時に適用されていたニース分類表に含まれていた場合に限る)。宣誓書を提出しない場合には、保護範囲はクラスヘディングの文字通りの意味でカバーされる商品または役務の範囲までになります。

④ 非伝統的商標への保護

出願商標が写実的かつ正確に表現できるものでなければならないという登録要件が削除されます。所轄官庁および消費者が認識できるように、十分に明確かつ正確に表現していれば登録できます。この変更により、ホログラムや匂い商標など非伝統的商標の登録が促進されると思われます。

一方、商品の自然性質に由来する、または商品の機能を果たすために必要な特徴のみにより構成される商標に対する拒絶が強化される見込みです。それにより、匂いなど非伝統的商標の登録が難しくなるとの意見もあります。

⑤ 証明商標

証明商標の登録が可能になります。

⑥ 先行調査の廃止

これまでOHIMによって行われていた、先行CTM登録および出願についての調査が廃止されます。

詳しい情報が入り次第、続報をアップデートいたします。

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